「カンパーイ」と杯を交わす、おじちゃんと私。グラスの中には、ヤシの木から作ったお酒。
日本では全くお酒を飲まない私であるが、ここカンボジアでは事情が異なる。人々の輪の中に入っていくためならば、グイグイと酒をあおるし、キンマも噛む。”飲みニケーション”でカンボジアの普段の暮らしに触れられるのならば、願ったり叶ったりというものだ。
2013年の旅でも、南部の港町・カンポットと、北東部山岳地帯・ラタナキリにおいて、お酒をいただく機会にめぐまれた。本当にありがたいことである。
カンポットでいただいたのは、前述のとおりヤシ酒。ヤシの木から採取した液体を発酵させたものである。ツマミは小型エイの干物のあぶり焼き、そして牛串焼き。普段アルコールを飲みなれていないので、味について的確なコメントができないのだが…。乳酸菌飲料(ヤクルト・カルピス)のような甘さに発酵臭を加えた感じ?ちょっとクセがあるように思う。
ちなみにこちらがヤシの木の様子。
(Kampong Chhnang 2009)
(Kampot 2009)
お酒の他に、煮詰めてヤシ砂糖を作ったりもする。
ヤシの木については、写真も揃ってきたので、そのうち詳しくレポートしたいと思います。。。
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山岳部ラタナキリ州では、水牛を屠る儀式を終えた後の宴会(?)に参入。
少数民族の人々が集まっているので、バイクを止めてもらったところ……
瓶に入った液体を、竹のストローで吸っている?実はこれがラタナキリ名物の壺酒なのだそう。
壺酒は、お米から作ったお酒とのこと。茶色い物体は籾殻だろうか。私も試飲させていただいたが、例によって味はよく分からず…。ヤシ酒よりはクセがなくって飲みやすかったかな?
この日は違う場所で、違う少数民族の宴会にも出会うことができた(行事のあたり日!)?そして飲むのはやはり壺酒。
こちらは死者を弔う儀式の場であったとのこと。木の棺の中にご遺体が安置されていた。実は数日前にシェムリアップにおいてムスリム(イスラム教徒)の埋葬に立ち会わせていただいたのだが、同じカンボジア国内といえども葬送の仕方は民族ごとに異なっていて非常に興味深い。仏教徒カンボジア人は火葬だし、ムスリムとベトナム系は土葬だし。このあたりも資料(写真)が揃っているので、いつかご紹介したいと思います。
ところで。お葬式の場でもそうだし、水牛儀式の場でもそうだったが、ラタナキリの宴会の場はベロンベロンに出来あがっている人が多く、タチが悪かった。「俺を格好良く撮ってくれ!」と詰め寄ってきたかと思えば……
ツーショットを強要してきたり。
あまりにツーショットツーショットとうるさいので、超テキトーな自撮りショットでお茶を濁しておいた。死んだ魚のような目が全てを物語っているに違いない。
どこの国でもどの民族でも、酔っ払いは等しく面倒くさい!!私がこの旅から得た教訓のひとつである。
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2013年6月、私はカンボジア全土をめぐる旅に出た。カテゴリ「カンボジア一周2013」は、その旅の写真記録である。※この記事は8番目の記事です!
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