カンボジア彩色図鑑

カンボジアでヨガは必要か?

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皆さま!お休みをいただき、ありがとうございました。無事カンボジアから帰ってきました!

帰国翌日からヨガレッスンを再開して早一週間。あらためて「ヨガっていいな〜」と実感しています。

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ちなみに、カンボジアではヨガポーズは全くとっていませんでした。寝る前のストレッチや、帰国後のシークエンス確認などは随所で行っていましたが、スタジオでのヨガレッスンは一度もしていません。

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なぜならば、カンボジアではヨガが必要ないからです。

もう少し正確に言うと、わざわざヨガポーズをとらなくとも、生きているだけでヨガを実践できる土地であるため、その必要性がないのです。

カンボジアで生きる=日常でのヨガ実践
ということですね。

この点について、少し詳しく見ていきましょう。

剥き出しのリアリティー

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カンボジアは日本よりも、生々しさが突出しています。

市場では鶏や魚が生きたまま売られ、豚肉や牛肉もゴロッとした塊で売られています。野菜も果物も、コーティングは一切なしの剥き出し販売。売買は売り手と直接のやりとりが基本です。

冷房が効いた店舗で、パッケージ化された「商品」を買う日本とはわけが違う、無菌状態の清潔さとは無縁の場所。だからこそ、ダイレクトで剥き出しの「生命力」を、否が応でも感じさせられるのです。

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視覚や嗅覚が鈍感になる隙はありません。商品は売り切りだし、自宅に帰っても冷蔵庫がないので、日々を漫然と過ごす暇もありません。常に目の前の強烈な現実と対面し、それを処理する必要性(=マインドフルネス)に迫られているのです。

大地との接点

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カンボジアでは日本よりも、大地との近さや自然との接点を感じます。単純にコンクリート等の無機物が少なく、自然に囲まれやすいという面もあるでしょう。でもそれは、首都プノンペンにおいても言えることなのです。

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たとえばスコール。
雨期であっても、カンボジアでは天気予報なんて必要ありません。何時に降り始めるかは分からずとも、「その時」が来たら誰でもピンときます。空気が変わるからです。

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ふいに黒い雲が広がり始め、大気が湿度を増して重~くなり、不穏な風が強くなってきたら、空がバケツをひっくり返すのは、もう間近…。わたしは1年間のプノンペン滞在中、何度もこんな場面に遭遇しました。もちろん旅行中の地方においても、それは同じです。

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風の匂いや空気の色。そんなの大気の繊細な変化を、頭で分析するより先に、皮膚感覚として強く知ることができるは、カンボジアならではでしょう。東京ではなかなかこうはいきません。

日本では自然と自分とのつながりは、蜘蛛の糸のように細く儚いものです。でもカンボジアでは、互いにがっちりと腕をつかみあい相手の熱量に直接触れている、そんな気にさせられます。

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都会にいても地方にいても、大地との近さを感じる場所。自然とのつながり、そして自分自身も自然の一部であることを思い出させてくれる土地。「人間も地球上の有機物の一部にすぎない」そんな当たり前の事実に、あらためて気づかさせてくれる場所。それがカンボジアなのです。

人々のエネルギーがすごい!

そして何よりも、人々のエネルギーがすごい!

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この笑顔は、まさに生命力の塊!怖いくらいの瞳の輝きに、言葉もなく圧倒されます。

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純粋なまなざしには、何だか後ろめたさを感じ、怯んでしまうほどです。
死んだ魚の目で満員電車に揺られる日本人とは大違いですよね。

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こんなエネルギッシュな人々と接していて、こちらだけ「死んだ魚の目」というのも難しい。勝手に背筋がシャキッと伸びて、目がランランと輝いて、手先足先までピリッと意識が向いていくというものなのです。

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呼吸だってそうです。大自然とこんな人々に囲まれていたら、呼吸を浅くすることの方が難しい。

呼吸が勝手に長くなって、胸の深いところに広がって…
色彩豊かなカンボジアの自然を、目で耳で匂いで肌で、五感で堪能したいと身体が訴えてくるのです。

群衆の中でも自分に集中できる

そしてもう一つ。カンボジアでは日本よりも内観がしやすいです。

それに気づかされたのは、帰国した直後、電車で帰宅する途中のこと。

「あ、わたし、吊り広告の内容も、電車のアナウンスも、周りの人の会話も100%理解できる!これが日本か、日本に帰ってきたってことか」

そう驚かされました。

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当然のことながら、カンボジアではこうはいきません。パッと見で理解できる看板の文字は「地名」「駐車禁止」「ゴミ捨て禁止」くらい。人々の会話やアナウンスも「ところどころ聞き取りができる」程度です。

「旅行中はこんなに視覚と聴覚の情報をシャットダウンしていたんだ…!」

日本の情報がうるさいくらいに理解できるからこそ、この事実に思い至りました。

外へ向かない意識は、当然ながら内へ向かいます。意識が散漫だったり、周りが気になりすぎたり。そのようなことは日本よりも少なかったように思います。

幸か不幸か、語学力の限界が、意識を外にではなく内に向ける、自分に集中するということを叶えていたのです。

まとめ・グラウンディングと内向きの意識が自然と叶う場所

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身を置くだけで五感が研ぎ澄まされる。肌感覚が強くなる。

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フワフワと捉えどころのない浮遊感、薄皮一枚隔てたような非現実感は消え去り、剥き出しのリアリティーとドッシリと地に足がついた感覚(=グラウンディング)が増していく。

カンボジアは、わざわざアーサナや呼吸法をとらずとも、自然とこのように心身が整います。ヨガを”あえて”行う必要がないのです。

(ちなみにもうひとつ。生活リズムも勝手に整います)

もちろん自分の”お楽しみ”のためにヨガを行うというのはアリでしょう。

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バリはこの”お楽しみ要素”がより強い感じかな?
美しい自然の中に身を置いて、日本よりもグラウンディングが高まるけれど、さらにそれを深く味わいたくてアーサナを行うといった感じ。

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カンボジアでも、バリでも、インドでも、もちろん日本国内のどこかでも。
物理的に距離をとったり環境を変えると、見えてくること、気付かされることがあります。

「ヨガって何だっけ?」「ヨガに何を求めていたっけ?」

そんな風な疑問がわいたら、ぜひここではないどこかへ足をお運びください。特にカンボジアがオススメです・笑

あなたのヨガライフが、ガラッと変わっちゃうかもしれませんよ?

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この記事を書いた人

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ウスキ サヤカ

Yoga teacher RYT500 in Tokyo, Minimalist, Cambodia lover, Bali traveler & Nepal Beginner…

元図書館司書・京大博物館研究員。現在はヨガ講師を生業としながら、ブロガー・写真家として活動中。

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「旅するヨーガ食堂」とは?

旅、ヨガ、ミニマルライフをメインテーマに展開している、ブログおよび活動の総称です。主宰者がかつて暮らしたカンボジア、ヨガ&浄化に通っているバリ島ウブド、ハマりつつあるネパール、ニッポンのミニマルライフを、彩り豊かな美しい写真とともにお届けします。

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